「私を救った兄からの手紙」

（越智直正タビオ会長）

“13年に及んだ丁稚奉公は過酷を極めましたが…あの厳しい体験がなければ今の私は無いと思います。…一度その辛い思いを手紙に認め、兄に送ったことがありました。自分はこの先も器用に立ち回る都会の連中に交じってやっていける自信がありません。そういう趣旨のことを切々と綴ったところ、すぐに兄から返事がきました。封筒の中には二枚の便箋にたった二行「山より大きな猪はいない　海より大きな鯨はいない」とありました。きっと兄は間違えて書き送ったに違いない。最初はそう思いました。しかし読み返すうちに、それが兄からの戒めであることが分かったのです。いくらガタガタ泣き言を書き連ねても、実際はおまえが言うほどのことはない、黙って自分の職務を全うせよ、と兄は説いてくれたのです“

目の前にどんな困難な壁があっても、どんなに辛い状況だったとしても、それは大したことではないと自分が思うことが大切だということだと思います。

泣き言を言ったり、逃げ回っても何も良くなることはありません。何かのせいにしてラクになるのは今の自分であって、未来の自分はラクになりません。

二度と起きてほしくないからこそ、立ち向かって自分を変えて乗り越えることが重要なのだと思います。

過去の自分の考えや行動が今の結果をつくっているのですから、同じ状況で確実に同じことが起きないために変えられるのは自分自身だけです。

兄からもらった、たった二行の言葉をどう捉えるか。これも自分次第で変わりますから、自分の捉え方で人生は180度変えることが出来るのです。

相手のためを思い、心を鬼にして厳しいことを言う。これはなかなかできる事ではありません。

厳しくいって相手から悪く思われたくないからですが、私はたくさんの言ってくれる人に出会えたから今があるのだと感謝しています。

相手の成長を一番に考え、成長した先を見て、前向き取り組んでいきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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