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「自分の荷は自分で背負って」

「自分の荷は自分で背負って」

(宇治田透弦 東井義雄記念館館長)

 

 

「苦しみも 悲しみも/自分の荷は/自分で背負って/歩きぬかせてもらう/わたしの人生だから」という詩は、そのまま、義父・東井義雄の生き方です。平成2年の出来事は、「自分の死以上の問題」でした。長男が目を覚まさぬ人となってからも、周囲から見た義父の様子はほとんど変わりませんでした。苦しみもやりきれない思いも決して外には表さない人だったのです。私の妻にもそういった種類の言葉は何一つ言わなかったといいます。しかし私たちの知らないところで自分のやりきれない感情を、日記に認ていたのです。それは詩のスタイルで綴られています。義父は「自分の人生である限りは悲しみも苦しみも自分で背負う」といっています。そして長男が意識を失っておよそ1年を経て、その現実すらも息子と代わってあげることができないという辛ささえもそのまま受け入れようとしていたのではないでしょうか。当たり前に息を吸うことのありがたさ。家族がそろって一日を過ごせる素晴らしさ。そんな、それまでは見過ごしていた幸せを、かみしめていたのかもしれません。真の意味で命を喜び、どんなに辛い現実もかけ値なしの人生と思える、それを、悲しみを通した向こうの世界に見たのかもしれません。

 

 

どんなにツラい現実であったとしても、事実は事実であり、変えることが出来ませんから、それを認めて前に進んでいくことが大切だと思います。

ツラいことがあると現実から逃げたくなるものですが、どれだけ逃げていても変わることがありませんし、むしろ逃げれば逃げるほど悪い方へ進んでいくものです。

当たり前のことが出来ることも当たり前のことではありませんから、出来ていることに感謝して、生きていることに感謝して、頂いたいのちをみんなのために使うことが幸せになるための方法なのだと思います。

 

逆を言えば、当たり前に出来ることを当たり前に思っているかぎりは、幸せになることはできないのだと思いました。

私たちが「幸せ」を感じる時は「有難い」と感じた時だと思いますから、当たり前のことに感謝できるようになることが幸せへの第一歩なのです。

当たり前のことに感謝し、当たり前のことに桁外れの情熱を注ぎ、みんなのために行動する。そんな生き方ができるのは、人間だけだと思います。

過去の自分も今の自分も認め、未来の自分の可能性を信じ、前向きに挑戦していきたいですね。

 

 

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

 

 

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