「下積みがなけりゃ、偉くなれない」

（松久朋琳大仏師）

“私は昔、こういうことを教えられた。苦労して苦労して、どん底から這い上がってきた者は人材だということです。比叡山に行くとよく分かります。谷がぎょうさんありますが、ええ材料になる木は谷底からグーンと上に伸びてきた木です。山のてっぺんでヒョロヒョロと生えている木はいい材料になりません。見た目には格好よく見えるけど、大して役には立ちません。10年、20年、30年と年輪を刻んだ木は違います。人間も同じです。あの人は味があるなといわれるには、年輪が要ります。やはり苦労して叩き上げたもんでないと本当の人材にはなれんのです。“

「若いうちの苦労は買ってでもしろ」と昔教えていただきましたが、今になってみれば本当にその通りだと思います。

苦労することから逃げていては、成長しませんしつまらない人間になってしまい、その人らしさも磨かれません。

苦労して自分の個性をみんなに喜ばれることに活かすことで、自分のいのちを活かすことが出来るのだと思います。

自分が生きている実感、自分が存在することで他人の役に立つ実感、これを感じ自分が生きていることの充実感や楽しみを感じる身近なものが仕事だと思います。

自分が存在することで、どれだけ多くの人に役に立ったか、喜んでもらえたかで自分の価値は決まっていきます。

人間には必ず良いところ半分、悪いところ半分ありますから、悪いところ半分をしっかりと受け止めてそれを活かせるようにすることが大切だと思います。

悪いところを抑えつつ、良いところを活用してお互いに助け合うことで人間らしく豊かになっていきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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