「人生とは織物である」

（志村ふくみ染織作家・人間国宝）

“自分の色というものは、たった一つしかないのかもしれません。それを求めてもらいたいと思いますね。一つしかない色だけど、喜びや悲しみなど様々な感情、刺激によって輝いていく。その色に出逢うための人生じゃないですか。それと同じように、人の人生も織物のようなものだと思うんです。いろんな人と接する、事件が起きる、何かを感じる。でも最後は必ず、トン、とやって一日が終わり、朝が来る。そしてまた夜が来て、トン、とやって次の日が来る。これをいいかげんにトン、トン、と織っていたら、当然いいかげんな織物ができる。だから一つひとつ真心を込めて織らなくちゃいけない。今日の一織り一織りは次の色にかかっているんです。“

今日を「いいかげん」に生きていたら、いい加減な未来になってしまうから、今日を一所懸命に生きることが大切だということですね。

生まれた所や生きる定めなど、自分ではどうすることもできないことを中心として、どう自分の人生を織っていくかが本当の意味での自分らしさなのだと思います。

自分の人生を織り続けてどんな自分らしい人生が出来上がるか、その完成形をイメージして一日一日を懸命に生きなければ勿体ないですね。

「喜びや悲しみなど様々な感情、刺激によって輝いていく」良いことも悪いことも、その全ては自分らしい人生をつくるスパイスなのだと思います。

どんなことでもずっと続くなんてことはありませんから、良い時は謙虚に、悪い時は奮起して継続していくことが大切ですね。

自分らしい仕事で、たくさんの人に喜んでもらえるようにしていきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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