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『「もう一回」の言葉の重み』

『「もう一回」の言葉の重み』

(石原仁司 日本料理・未在店主)

 

 

道を求めて終わりがないのは、皆がそうだと思うんです。それぞれの人に道があって、道を求めている人にとっては完成ということはない。また、そういう気持ちを常に忘れずに仕事の中で精進していくことが大切だと思っています。いまでも忘れられない思い出があるんです。僕は27歳で嵐山嵐山吉兆の料理長になって間もなく、大ご主人が毎週店に来ては目の前に座って料理を食べられました。特にお出汁にはうるさい人でしたので、お椀の吸い物を口にする度に「もう一回」と言われました。そう言われて出汁をひき直すと、また「もう1回」と。多い時は1日に3回もひき直したことがあります。鰹が足りないとか昆布が効いていないとか、そういうことは一切言わない。それが18年間も続いたんです。大ご主人は結局、それが何だったのかを説明しないまま亡くなるんです。「まだまだ未熟だ」という意味もあったと思います。だけど、僕が思うには一番、一番が勝負だよ、吸い物はそう簡単なものじゃない、料理の道は無限であるという精神を伝えてくださったのではないか、と。

 

 

分からないからと言って投げ出していては何も変わりませんから、相手が言った言葉の意味を考えて前向きに受け止めることが大切だということだと思います。

何が悪いのかを教えずに、ただ「もう一回」と言ってやり直しをさせる。とても時間のかかる教育だと思いますから、言う方もとてつもない忍耐力が必要になります。

何が悪いのかを教えて、やり直しをさせると、本当の意味で何が悪いのかを知ることができませんから、何が悪いのかを一所懸命考えて、自分なりに答えをだしてやってみさせていたのだと思います。

そうやって、自分で考えて行動して考えて行動して出来るようになったものは、自信もつきますから本当の実力になると思います。

 

簡単に手に入れたものは大事に出来ないことが多いですから、お出汁のようなすべての素となる大事なところは効率は悪くてもこういった教育が大切なのかもしれません。

また、ひょっとしたらお出汁の取り方というよりは、自分の個性を表現する。常に「これでいいのだろうか」という問いをもって仕事をすることを教育していたのかもしれません。

常に「これでいいのだろうか」と自問自答していくことで、どんどん人間としても仕事のプロとしても成長していけるものです。

自分なり、自分の当たり前で簡単に終わらせず、より良くなるように自分と向き合って生きたいですね。

 

 

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

 

 

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