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8.252025
「試す人になろう」
(野中郁次郎 一橋大学名誉教授)
“本田宗一郎が通った小学校にある言葉を紹介していたんです。「試す人になろう」と。世界は見たり、聞いたり、試したりだけれども、一番欠けているのは試したりだと。我われはいま一度試す人になろうと。…試すことが小さな改善で終わってしまわないためには、大きな志が必要ですが、日本には世のため人のためという言葉で営々と築いてきたDNAがあります。そして、それをグローバルに通用するものにしていくためには、コモン・グッド、常識もきちんと深めていかないといけない。…常識について本田宗一郎が非常にいいことを言っていましてね。「日本にとってだけでなく、国境を超えていつ誰がどこで考えても、そうならなくてはならないということが、世界的視野なんだ」と。「国境を超えて、人間である限りは必ず納得できるような理論の持ち主になってもらいたい」と言っているんです。…実践の真っただ中で何がgoodかという試行錯誤を無限に続ける。真理はあると信じて行動することで未来は開けてくると思います。”
やってみることが何より大切だということで、やってみたうえでたくさんのことを理解し、新しい常識をつくっていくことで未来は豊かになっていくのだと思います。
自分の常識は他人の非常識です。社員の常識、お客様の常識、経営者の常識・・・会社にはたくさんの常識が存在しています。だからこそ、色々な人の常識をひとつにまとめた組織の常識をつくり、みんながそこに合わせていくことが大切なのだと思います。
常識をコロコロ変えていては常識になりませんから、先ずは変えてはいけないものとしてみんなで守る。そして、変える必要がある時には、みんなで変えるという意思決定をすることが大切です。
組織で行動する際に注意が必要なことは、「みんなが同じ体験をする。」しかし、「みんなそれぞれ違う経験となる。」ということです。
入社するまで、入社してからの経験値が全然違いますから、同じ体験をしたとしても同じ経験とはならないのです。
「自分と同じだろう」そう思ってしまうことが「思い込み」であり、トラブルの元ですから、思い込む前に試してみる、確認してみることが重要なのです。
自分が感じたこと、思ったことは確認する習慣、疑問に思ったら、確認してみる。より良くするためにすぐに試してみる人間になりたいですね。
今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。