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「前後際断・瞬間燃焼」

「前後際断・瞬間燃焼」

(斎藤智也 聖光学院高校硬式野球部監督)

 

 

毎年夏の大会前になると、夜中に地元の吾妻連峰に登り、懐中電灯と熊除けの鈴を持って暗闇の中を5時間かけて一人ずつ下山させる山の雄大さ、険しさ、水の清らかさ、この大いなる自然に身を委ねなさいと山を下りるのも真っ暗闇で怖い。私なりに無の境地に迫ろうと考えてみると、邪念の塊、雑念の塊、私利私欲の塊、こうしたものから解放されるためには、邪念、雑念、私利私欲に襲われ続けないと消えていかないことが分かってきました。だから、怖い、負けたらどうしよう、嫌だ、嫌だ・・・、そうやっていろいろなことを考えながら歩いていく中で、その子の頭は雑念だらけ。その雑念を、自然が忘れさせてくれるということもあるんですが、でも最後はそこから解き放たれる自分自身を見つけるんですこれは勝負の世界でも一緒ですよ。負ける怖さを骨の髄まで味わい続ける。だから解き放たれる。その時、やっと勝負事から天に任される状態になって、夏の大会にさぁ行こうか、潔くやろうぜ、という気持ちになる。選手たちには勝つも負けるもない。ただ一瞬一瞬やり切るだけ、という状態になる。潔く、試合展開にも一切こだわらず、一喜一憂せず、まさに前後際断、過去も未来もすべて消す。まさにいまだけ、一途一心、という境地で臨める時は強いです。

 

 

人間というものは、色々と考えてしまうから不安になるのだと思いますから、今、目の前のことに夢中で取り組むことが不安を打ち消す一番の方法なのだと思います。

今、目の前のことに夢中で取り組む、つまり最善を尽くすということ。最善を尽くすには準備をしっかりと行うということが重要なポイントですから、不安に思うことに対し、今できる事、今やれることに夢中で取り組むことが大切なのです。

不安に思えるということは、考える事が出来ているのですから、その考えていることを具体的に考え、今できること、やれることを夢中でやることで、イザというとに備える事ができ、不安が解消されていくのです。

 

「絶対成功する」その強い気持ちで思い切って取り組むことが、成功するための一番の力となります。

「不安」というのは、「失敗するかもしれない」と思っているということですから、「絶対成功する」と思えるまで夢中で準備することが大切なのです。

「やるべきことをやりきった」その自信が「あとはやるだけ。これだけやったのだから上手くいく」と自信になり、思い切って取り組む力になるのです。

自分の可能性を信じ、自分の才能を活かしきるために、目の前の仕事に夢中で取り組んでいきたいですね。

 

 

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

 

 

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