「よい人と歩けば祭り、悪い人と一緒は修業」

（小林ハル越後瞽女・人間国宝）

“瞽女は目が見えないので、必ず「手引き」という目の見える人と組んで旅に出かけます。いつも気の合う人と歩ければいいのですが、そういったことは滅多になく、あの人と歩いたり、この人と歩いたりと、いろいろな人と組まなければなりません。だから…私はいい人と歩けば祭りだし、悪い人と一緒だと修行だと思っていつも歩いてきました。…どこへ行っても、いくつになってもいろいろな苦労があるものです。しかし、神仏はすべてお見通しです。人に言いたいこと、したいことを何も考えないでしていると、必ず天罰があたる。私は決して無理なことを言ったり、したりしないですべて神仏にお任せしてきました。言いたいことはいっぱいありましたが、それを口から外に出してしまえば必ずバチがあたります。…私は目が見えないので、どんな目に遭っても、どんなことがあっても人には背くまいと思って生きてきました。そうやって努めてきたからこそ、いまはこんなに幸せで気ままに生きさせてもらっているのだと思っています。“

自分の感情で言いたいことを言いたいように言う、したいことをしたいようにしていたらバチが当たる。本当にその通りだと思います。

好きなものを好きなように食べていたら、身体を壊してしまいますし、やりたいことだけをやっていたら生活が立ち行かなくなります。

他人に対しても、それぞれが想いや考えを持っているのですから、自分の感情だけで言いたい放題に言ってしまったらトラブルの元になってしまいます。

相手の想いや考えをお互いに受け止めて対話をすることでコミュニケーションは成り立つのですから、感謝の気持ちを持って相手の想いや考えを受け取る努力をしていきたいものです。

自分の考えや想いだけで思い込んでしまったらコミュニケーションは上手くいきませんし、どんなに好きな物であっても毎日食べていたらその感動は薄れてしまうものです。

思い込んだ時こそ丁寧に言葉を省かずに確認することで、勘違いを無くすことができますし、好きな物だからこそ、考えて自分に与えてあげると何度食べても感動することができるものです。

謙虚な姿勢と感謝の心で、相手にも自分にもひと手間かけて、みんなが気持ちよく働けるようにしていきたいですね。

今日もよりみんなの役に立てるよう、全力で感じて動いていきましょう。

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